冒頭の3分で完全に彼の世界に引き込まれて、
ジョニー・デップという人は、本当に「希代の」俳優なんだなあと思う。
自分の世界があって、演技が上手で、チャーミングで、ひねくれてて、
吸い込まれそうな目をしてて、他の誰にも真似できない。
そして、この映画は一人で観るべきだ。
女性は勿論、男性も、2時間がっちり、
なりふり構わずジョニー・デップ演じるロチェスターに惚れてしまえ。
そういう映画。
とは言え、もっとデカダーンスな世界、マルキ・ド・サドみたいな、
めくるめく官能と退廃の世界が繰り広げられるのか? と思いきや、
意外と演劇版「アタックNo1」みたいな話で、
なんだかんだ言ってイギリス人ってやっぱり真面目じゃないか。と思うばかり。
一寸、残念。
(まあ、サドにしてもロチェスターにしても、
今から見ると、昔の人は本当に「生真面目に不真面目」なのだけど。)
特に英語がさっぱりわからないκとしては、
演技指導のビフォア・アフターの差がよくわからない所が何ともつまらないのだった。
(ビフォアの演技…余りにも声が小さいという、
あのベタな下手さ加減は、あれもあれでどうかと思うし。)
好きだったのは芝居小屋をぐるりと見回すカメラワーク。
それから、「マリリン・マンソンでもあんなのやらないよ!」
と笑える程のエロティック大芝居まつり。馬鹿っぽくて素敵。
あれは是非、舞台で観てみたいな。
そういえば字幕で、さらっと「張型」という言い方が頻出してたけれど、
随分また中世なエロ言葉をそのまま使用するものだ。
κは確か「悪徳の栄え」か何かで出て来て、
辞書までひいて調べた記憶があるんだけれど。
まあ、その方が「雰囲気」があっていいのかも。それとも今でも普通に使う言葉なの?
結局、「梅毒は恐いなあ」と思って梅毒について調べる、
というのが今回の現実的行動であった。スピロヘータ!
