想像の世界のみで人生を押し通し
人気作家にのしあがり、望みを総て手に入れたのに、
ひどく哀しくもあった一人の女性の人生という
面白い話だった。
過剰に自信家で世間知らずでもの知らずで高慢で頑固で、
悪趣味で成金で通俗的なロマンスでバカ売れした彼女は、
でも凄く、魅力的に見えた。
そしてどのカットも写真にできそうな位、映像が綺麗。
悪趣味成金インテリアとファッション
(ちなみに20世紀初頭くらいのイギリス)なのに、
ギリギリで格好よく見せるセンスは素晴らしかった。
赤で統一されたヒラヒラのお部屋が美しかったよ。
それから「発行人」の妻である
シャーロット・ランプリングはやっぱり凄い。
凄い女優なんだな。
この映画のテーマ(とκは思う)を
単純に台詞で言ってしまうシーンが有って、
「嗚呼、それは言わないで!言葉にはしないで」と思ったんだけど、
それでもシャーロット・ランプリングが言うと、
ちょっと良かった。それぐらい、なんとも、良い。
駄目駄目な旦那さんはちょっと吉田栄作に見えて、
(そう考えてみると吉田栄作って駄目旦那をやらせたら巧いかも)
外人さんなのに吉田栄作って、と可笑しかった。
フランソワ・オゾン監督は女性を描くのが本当に上手だ。
■エンジェル ANGEL 公式サイト
http://www.angel-movie.jp/