2007年05月19日

【日記】江戸川乱歩が無いなんて

図書館にて読みたかったものがもうひとつ有る。
それは、「ポプラ社」から出ている江戸川乱歩シリーズ。
「黄金仮面」とか「怪人二十面相」とか。
所謂こども向けに出ていたもので、
そのおどろおどろしい表紙が素晴らしく恐ろしく、
子供の頃は「買って貰って自分の物にする」のが恐くて、
全部図書館で借りて読んだなつかしい思い出。

かっぱと同世代の人なら、このシリーズから江戸川乱歩を知った人って、多いと思う。

勿論、いまでも春陽堂や東京創元社、光文社からも文庫は出てるわけで、
それで読む事は可能なのだけれど、
もう一度あのハードカバーで「黒蜥蜴」や「蜘蛛男」が読みたい。

…と思ったら、なんと吃驚がっくり。

現在、かっぱの住んでるところでは、
ポプラ社の江戸川乱歩シリーズは一切置かれていないことが判明。
さらに、区内のどの図書館でも「倉庫には有るけれども」とかいう状態で、
開架状態にあるものは、ゼロ。

つまり、現在、子供が読める位置に江戸川乱歩って、無いのだ。
なんてことだ。
「ホームズ」と「ルパン」はあるのに、乱歩は無いのか。。。

そして、家に帰って来てから調べて更に吃驚。

確か40冊以上あったポプラ社のシリーズ、
現在、最初の20冊くらいまでしか作られておらず、
その後は全部絶版なのだった。

ちなみに、「黒蜥蜴」はなんとか最初の20冊に含まれてるけれど、
「蜘蛛男」は絶版。「白い羽根の謎」も絶版。

結局、「蜘蛛男」を読む為には、全集を借りるしか無いってことに落ち着いたわけなのだけれども。
(嗚呼、全集って嫌だなあ、重いし二段組だし、嫌いなんだアレ)

乱歩のおどろおどろしい世界観が、
「子供に読ませてはいけない」って事なのかな。。
でも、あきらかに「少年探偵」シリーズなんて子供向けの話なのに、
子供に読んで貰えないなんて、乱歩も哀しむ気がするけれどもな。

それとも逆に、
「ちっ、今頃気づいたか、子供に毒をたらしこむ計画が」
と思ってるかな。



さて。


時事問題を取り上げる気はさっぱり無かったのに、
この翌日、高校生による母親殺害事件が起こった。

「植木鉢に挿され、白くペイントされた腕部」

κがこれを読んだ瞬間に思ったのは、
「蜘蛛男」の
「石膏像の中から出て来た本物の人間の腕」だった。

そして、大変申し訳ないのだけれど、最初に感じたのが、
「ああ、もうこれで『蜘蛛男』は絶対に再版されないだろう」
ということだった。

κ個人としては、
「小説や音楽や映画が犯罪を生む」という安易な流れには賛同したくない。

けども、これは何なんだ?
小説よりも激しい事が平気で起こっちゃうって、
どういうことなんだ?

κはニコニコ乱歩を読んでいたいのに。
これから生まれてくる大柴のチビスケにだって、
「恐いんだぞーこれ」と言いながら、乱歩を読ませてやりたいのに。
posted by κ at 00:14| Comment(5) | TrackBack(1) | はみだし日記
この記事へのコメント
こういう安易に外側だけをなぞる様な事件が起こる度に、本やゲームの内容が叩かれるのはどうも物事の根っこをそのままに、目に見える部分だけを整えようとする今の風潮の駄目な所をクローズアップされている気がします。

根っこをどうにかしなきゃいけないのに、そこはまあ見えないからね…とお茶を濁されている気がしてなりません。

これからますます『想像力』が無いこども(そしてそのまま育ってしまった大人)が増えるのでしょうね。
恐ろしい事件に繋がらない事を祈りたいです。
Posted by 雪 at 2007年05月19日 11:34
すでに我が家には乱歩と横溝あるからなぁ。大きくなってきてその本にどういう反応するのか楽しみ(笑)横溝は角川の杉本一文だっけ?の表紙なのだ。コレは私の母が当時買ってた年代物なんだけども、私は子供の頃、本にラクガキをする嫌なガキだったのだけれども横溝の本はキレイなもんでした(笑)怖いから横溝は避けていた模様。結局高校生になってから読み始めたのかな〜〜〜。
何年か前に殺人事件の犯人が乱歩を読んでうんぬんかんぬんなんて事件があったけれどもあれにも憤りを感じた。私の本棚なんて問題だらけだなぁ。。。
Posted by るぅ姉 at 2007年05月19日 16:34
●雪さん

この翌日、今度は「マリリン・マンソンのDVDを観ていた」という情報も流れていましたね。

タランティーノの映画とマンソンの音楽と丸尾末広の漫画と江戸川乱歩の小説を愛好しているκなんて、
物凄い悪い人間みたいだ。
もしも掴まったら、大変ですね。困った。

●るぅ姉さん

杉本一文の表紙の横溝正史シリーズ、
κも母親から譲り受けてズラリと持っていました。(でも引っ越しで人にあげてしまいました。。。後悔。)

あの表紙は素晴らしいですね。
背表紙が黒地に緑の文字なのも美しい。
今は全然違う表紙になっちゃって、凄く勿体無いと思います。馬鹿だなあ角川文庫。

こんなに推理小説だのサスペンスだのが量産されて毎日毎日フィクションの殺人事件が起きてるっていうのに、
いまだに注目して排除されそうなのが「乱歩」と「横溝」っぽいってのも、マヌケだなあ。
Posted by κ at 2007年05月19日 20:52
 私が気になってるのは
歴史の教科書で残忍な記述。

 打ち首だとか、生きたまま十字架にはりつけにされ横腹さされ死亡。

 これ教科書を見て、どうしてもやりたくなった!っていったら、教科書発禁になるのか。
 ずっと気になってる。小説にしたって元ネタがると思うんだよね。歴史とかに。人肉たべたり

 そいえば、何の事件か忘れたけど、第一報でテレビ番組を参考に。が、テレビのニュースだとゲームを参考に切り替わってるのがあった。
 うわぁー情報操作だよ。さすがテレビと思った
Posted by +++ at 2007年05月20日 00:02
● +++さん

うんと簡単に括ってしまうと、
人間と「残虐と暴力」は切り離せないものなのに、
それを「無い事にしてる」という風に感じています。
ただ、κも「じゃあ、それとどうやって向き合っていったらいいのか」というのがまだわからないです。

常に「最先端とされるメディア」がいつも槍玉にあがるってのは、映画→ロック→TV→ゲーム→ネットって順番に言われてるのかな。
昔は絵や小説がそうだったのでしょう。
結局、誰もが「自分のせいじゃない」と言いたいのかな。
Posted by κ at 2007年05月20日 21:43
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