「勝敗論」をテーマに、押井監督が色々おはなしする本。
なのだけど、
なにしろ引き合いに出されるのが殆ど全部サッカー。サッカー。サッカー。
「レアルって何?」レベルの門外河童には、見事な程にちんぷんかんぷんぷんぷんな世界。
押井監督がいくら「野球で全てを語ろうとする親父なんて駄目」と言っても、
「じゃあアンタは全部サッカーで語る親父じゃないかよう、一緒だよう」
としか思えないのには困ったな。
テーマも言ってることも、大体わかるし、そこは面白いのにな。
サッカーが好きな人が読んだら、きっともっと面白かろう。とは言え、「サッカーでもアニメでも戦略が必要」的なお話が始まったあたりで、
「そうか、じゃあ、勝つには『仮想敵』みたいなものも必要なんだろな」なんて考えてたらば、
中盤になって「仮想敵はジブリ」みたいな話が出て来たのには驚いた。
やっぱり必要なんだね、仮想敵。
そしてオシイ的な物の考え方が(低レベルにせよ)先読みできるようになったこんな自分が、
ちょっと嬉しいような、かなり嫌なような、どっちかというと嫌なような、どっちだ。
ジバクちゃんの絵が可愛らしくも激しい、西尾鉄也さんの挿絵が楽しかった。
特に笑ったのが、「押井監督と西尾さんでスタジオジブリを訪問」
→「宮崎駿・押井守、アニメ界二大巨匠が今ここに!」
→「と思ったら5分もしないうちに論争ロンソー」
→「闘犬かアンタら」(という西尾さんの心の叫び)。
是非、近くで(巻き込まれない程度に)拝見してみたいものではあるな、
闘犬アニメじじい達の闘い。どっちも絶対引かないだろう。
もうどっちが正しいとかじゃなくて、ただ、見ていたい。

