2006年08月11日

【映画】キンキー・ブーツ(試写会)

不況をかっくらって潰れそうな紳士靴屋の、
できそこないの4代目が、
黒人でガタイのでかいドラァグ・クイーンと出会って、
「紳士でも淑女でもない人」たちの為のブーツを作る話。
実話ってところがまたグウ。

所謂サクセス・ストーリーでもあり、
ハートフル・ストーリーでもあり、
お話はシンプルで、そんなに毒もないのだけれど、
これは良い映画だ。

たぶん、ハリウッドで撮ったらもっと大袈裟なハプニング続出の、
大サクセスストーリーになってしまうだろうし、

日本で撮ったら涙・涙の、
べたべたな浪花節な、
センチメンタルすぎる話になってしまうでしょう。

でも、この映画は、
そこここに「大笑い」ではなくて
「ぷ」と笑うようなユーモアをちりばめて、
「ぐずぐず」と泣くのではなく、
ちょっと目頭がじんわりくる程度のやさしさもあって、

インテリアや靴のセンスは抜群で、
何より音楽が素晴しくて、
(かっぱはサントラを買うことを観ながら決意していた、)
そのセンスの良さで退屈さを脱してる。

そして気弱な若だんなを演じる主人公も上手だし、
普段は気弱だけれど、強くて優しいドラァグ・クイーン
「ローラ」を演じた彼には助演「女優」賞をあげたい。

音楽が好きな人、ファッション、特に靴ずき(私のような、)
性の悩みに苦しんでる人や、
逆に、苦しんで、でも頑張ってる人に対して無関心だったり、
嘲ったりするような人にも観て欲しい。

その他、
「婚約者が買いたがってた赤い靴がカワイイ、、、カワイイ、、
 履きたい、、、」
「でもノーサンプトンで作ってる、頑丈が取り柄の紳士靴もステキ。」
「でもでも、75センチのセックス、
 ピンヒールのブーツにも挑戦してみたいよ」

「そのためにはまず足を、、足を細くしないとな、、」

「会社のショートカットの女の子の、
 ピンクのツイードのコートに白いマフラーってのが可愛い」
「でも婚約者の黒いコートに、
 後ろさがりのおかっぱも可愛い。やっぱりイギリス人は、
 あんまりごてごてしてなくてかわいい」

ドラァグ・クイーンの人達が、
あんなに綺麗でカッコよく見えるのは、
自分の意志を貫いて、努力してるからなんだろう、

その強さって、男より女より強く、でも儚い。

そして女形にも通じる仕草の綺麗さとか、
しなやかさは尊敬に値する。
スタートの位置では「彼等」より遥かに良い位置についてる筈なのに、
この差って凄いなあ。

もっと頑張らなくちゃ。頑張りたい、と、
ぺたんこサンダルを履いていったかっぱは思うのでした。
これはこれで、皮の色味がとても気に入ってるのだけれど。
posted by κ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画、観たの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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