2006年09月05日

【映画】シークレット・ウィンドウ


スティーブン・キング原作のもので、
「あー、いかにもそういう感じ」というのが感想。

立派な山荘、盗作疑惑、
アルファベットのひっかけとか。

21世紀にしては古臭い、
よく言えばスタンダードな映画。

オチもなかなか古臭く、

メイキングでみんな「台本の結末には最初ビックリした」みたいな事言ってたけども、

前半でわかるオチだろう、あれは。

でもジョニ夫さんが結構力を入れて演じてたし、
敵役の人も上手だったので飽きなかった。

そして、山荘のインテリア。
くすんだ赤いソファや藤の椅子、
煉瓦でできた暖炉にみどり色の旧式の電話、
あちこちにスタンドライト、
でっかい木の机に小さな秘密のまど。

恐ろしいのに素敵だった。
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2006年09月02日

【映画】同性愛の一日

金曜日、1日で映画の日で、
1,000円で観られるので、うれしいので、
飯田橋ギンレイホールに行く。
大好きな監督フランソワ・オゾンの「僕を葬る」。

末期ガンで余命3ヶ月と診断された31歳の人間が、
最期までをどう生きるか? という話なのは知っていたけれど、
彼が同性愛者だとは知らなかったので、
ちょっと驚く。

男の子同士のセックスにこんなにどきどきしてしまったのは初めてだ。
けっしてゲイの存在に驚いているわけでもなんでもなくて、

すごーく、体が綺麗だったのだ。
そしてエロかったのだ。からだが。
俳優の二人ともが。
前前作「スイミング・プール」でも、
スカーレット・ヨハンソンのあまりにもすばらしいバディに
「女の子の体にこんなにどきどきする私って変態かも。」と思うほどだったけれども、

きっとこの監督が、人間の体の綺麗さ、エロさを表現するのが上手なんだろうなあ、、と納得する。

細くて、でも筋肉質で、
肩とか背中とかおしりとか足とか、
あんまり綺麗でくらくらした。

お話は、
「人間は生まれてくるときもひとりで、
 死ぬときもひとりで、
 死に向かい合うときも、たぶん、ひとりなのだ」という話で、
よかったけれど、
オゾン監督にしてはゆるい気がした。

さて、
ギンレイホールは名画座なので、二本立てである。

せっかく来たし、二本観ても料金は同じだし、と思って、
二本目も観ることにする。

「ブロークバック・マウンテン」。
内容も全く知らずに見始める。

アメリカの60年代、
まだカウボーイがいっぱいいた時代で、
綺麗な山の中で羊を追って、羊が海のようにいっぱいいて、
すごいな、綺麗だな、、と思っていたらば、

これまた同性愛の話であった。

しかも「僕を葬る」における同性愛があくまでも
「主人公が同性愛者」という副題であったのに対し、
今回は思い切り、
男の子同士ですき合うことで不幸になっていくカウボーイ二人の話なのだ。

結構、どころかとっても、
重くてかなしい話だ。

これには本当に「どひゃー」と驚いてしまいました。
今日はそういう括りの日だったのか。知らなかった。

どことなく文芸作品の香りがする、
淡々としつつも暗くて、ちょっと救いがない感じの話だった。

そんなに好きで、お金もあるなら、
二人で手に手をとって、外国にでも逃げてしまえばいいじゃあないかよう、と何度も思った。
でも、そういうわけにはいかないことっていっぱいあって、
「そういうわけにはいかない」と躊躇って、
自分も周囲も不幸になってしまう話だった。

でも何となく、男の子同士で好きになる感じってわかるなあと思った、
だって対等っぽくて楽しそうだったから。
女連れだと、山の中なんて連れて行けない訳だし。
ワイルドに楽しく、対等に、生きて行けるわけでしょう。
その感じがとても自然に描かれてて、
よけいにせつなかった。


一所懸命4時間みたら、
足はむくむし、貧血は起こすし、ふらふらになって帰る。
帰ってぼそぼそとごはんを食べて、
倒れるようにして眠る。

10年前もそうで、もう平気かと思っていたけれど、
やっぱりかっぱは一日に映画は一本しか観られないや。
最初に観た方を忘れるか、二本が混ざるか、倒れるかしてしまう。
名画座は無理っぽい人生だ。仕方がない。
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2006年08月24日

【映画】L.A.コンフィデンシャル(DVD)

観るのは二回目。

一番面白いサスペンスって、
「犯人がわかっていても面白い」だと思うのだけれど、
この映画もまさにそれだなあと思うばかり。

ガイ・ピアースが演じる、
まじめっこエドがどんどん精悍かつちょっと悪い顔になっていくところがとってもセクシーでよい。ラストの顔なんて惚れる。

単純ばか刑事のバド(こっちは当時は無名だったラッセル・クロウがやっている。)の、
本当に字のとおりの「猪突猛進」ぶりも凄くて笑えるし、

キム・ベイシンガーは美人だし、
お尻のかたちがたまんないし、
(川原亜矢子ってこのへんを狙ってると思う、)

なんといってもケヴィン・スペイシーが素晴らしいし。

正直いってこれと比べてしまうと、
先日観た「ブラック・ダリア」は、、、
ちょっと負けるかなと思う。

女性2名(ヒラリー・スワンクとスカーレット・ヨハンソン)は良かったのだけれど、
男性2名がちょっと弱かったかもしれない。

あと「ブラック・ダリア」、
原作を読んだらミスタ・ファイアは金髪、
ミスタ・アイスは黒髪なのだそうだけれども、

どうして映画もそうしてくれなかったんだ。
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2006年08月22日

【映画】カクタス・ジャック

メキシコで大人気というアクシデント満載の誘拐ムービー。

絡み合うアクシデントが笑えて、
日本だったらば三谷さんとかが書くような脚本だろか。

でももうちょっとハード。
「鮫肌男と桃尻女」を思い出すような感じ。

「日本ならこの役が浅野忠信で、これが寺島進で、、。これが若人あきらで、これが中尾彰」などと考える。

話の展開が早くて、
スピード感がきもちいいけれど、
そのぶんキャラに気持ちが入らなかったのはちょっと残念。

でもルチャ・リブレの元ヒーローによる説得シーンは迫力あったし、
音楽やインテリアもセンスよかったので満足。

おしゃれな男の子が好みそうな映画だ。
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2006年08月14日

【映画】コンスタンティン(DVD)

悪魔をやっつける必殺仕事人の話。

キリスト教文化、多少はわかるので楽しく観られたけれど、
ちっとも触れたことがない人にはちんぷんかんぷんだろう。
例えば、
「自殺者の魂は必ず地獄に落ちる、救済は無い」とか、
「聖水」の概念とか、ゴルゴダの丘とか、
そういうのはもう「常識」なので、説明が無いから。

今回は天使ガブリエルが抜群に良かった。
女優さんなのに凄く中性的で、
ルネッサンス以前の宗教画の、まさに天使を思わせる。
優しそうなのにちっとも「やさしく」はなくて、
笑顔が少しおそろしいところも、天使だなあ。

(そういう意味では、カワイイカワイイ女の子を
「天使」と名づけるのは、どこか違う気もする。
天使って、戦闘要員だし、結構怖い存在なのに。)

キアヌ・リーブスの下手っぴさが、
少しは薄まるようないい演技だった。

と思ったら、
ガブリエルを演じていた女優さんて、
デリク・ジャーマン監督作品にいっぱい出ていた人だった。
「BLUE」も「ヴィトゲンシュタイン」も、
16歳くらいでちんぷんかんぷんながらに観てたなあ。
懐かしいなあ、
ハリウッドに出てくるなんて、頑張るなー。
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2006年08月11日

【映画】キンキー・ブーツ(試写会)

不況をかっくらって潰れそうな紳士靴屋の、
できそこないの4代目が、
黒人でガタイのでかいドラァグ・クイーンと出会って、
「紳士でも淑女でもない人」たちの為のブーツを作る話。
実話ってところがまたグウ。

所謂サクセス・ストーリーでもあり、
ハートフル・ストーリーでもあり、
お話はシンプルで、そんなに毒もないのだけれど、
これは良い映画だ。

たぶん、ハリウッドで撮ったらもっと大袈裟なハプニング続出の、
大サクセスストーリーになってしまうだろうし、

日本で撮ったら涙・涙の、
べたべたな浪花節な、
センチメンタルすぎる話になってしまうでしょう。

でも、この映画は、
そこここに「大笑い」ではなくて
「ぷ」と笑うようなユーモアをちりばめて、
「ぐずぐず」と泣くのではなく、
ちょっと目頭がじんわりくる程度のやさしさもあって、

インテリアや靴のセンスは抜群で、
何より音楽が素晴しくて、
(かっぱはサントラを買うことを観ながら決意していた、)
そのセンスの良さで退屈さを脱してる。

そして気弱な若だんなを演じる主人公も上手だし、
普段は気弱だけれど、強くて優しいドラァグ・クイーン
「ローラ」を演じた彼には助演「女優」賞をあげたい。

音楽が好きな人、ファッション、特に靴ずき(私のような、)
性の悩みに苦しんでる人や、
逆に、苦しんで、でも頑張ってる人に対して無関心だったり、
嘲ったりするような人にも観て欲しい。

その他、
「婚約者が買いたがってた赤い靴がカワイイ、、、カワイイ、、
 履きたい、、、」
「でもノーサンプトンで作ってる、頑丈が取り柄の紳士靴もステキ。」
「でもでも、75センチのセックス、
 ピンヒールのブーツにも挑戦してみたいよ」

「そのためにはまず足を、、足を細くしないとな、、」

「会社のショートカットの女の子の、
 ピンクのツイードのコートに白いマフラーってのが可愛い」
「でも婚約者の黒いコートに、
 後ろさがりのおかっぱも可愛い。やっぱりイギリス人は、
 あんまりごてごてしてなくてかわいい」

ドラァグ・クイーンの人達が、
あんなに綺麗でカッコよく見えるのは、
自分の意志を貫いて、努力してるからなんだろう、

その強さって、男より女より強く、でも儚い。

そして女形にも通じる仕草の綺麗さとか、
しなやかさは尊敬に値する。
スタートの位置では「彼等」より遥かに良い位置についてる筈なのに、
この差って凄いなあ。

もっと頑張らなくちゃ。頑張りたい、と、
ぺたんこサンダルを履いていったかっぱは思うのでした。
これはこれで、皮の色味がとても気に入ってるのだけれど。
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2006年08月09日

ブラック・ダリア(試写会)

あの面白かった「L.Aコンフィデンシャル」の原作者で、
監督がブライアン・デ・パルマ、面白いに違いない。
でも渋くて、
40年代アメリカ人の見分けをつけるのが大変で、
(だって皆、顎がわれてるんだもの、)
一般受けは悪いに違いない。

上記予想は大当たり。

タイプの異なる二人の刑事、
金髪の美女、黒髪の美女、

そしておへそからまっぷたつにされ、
内臓を抜かれた死体。

錯綜する人間関係、
誰が嘘をついてるのか、誰が隠し事をしてるのか。

「まんなかわけ」「よこわけ」で人間を見分けて、

頑張って字幕を追いつつ、
人間関係を掴み、
物語を把握し、
なかなか大変だったけどもそれでも面白かった。

ただ台詞と人名のみでの説明が多いので、

ちょっと話を飲み込みづらい部分も有り。

公開までに字幕がもうちょっとわかりやすくなってるといいなあ。

きっと二時間にまとめるのがきつい話なのだろう、と思う。

これはきっと小説も面白いと思うので、
原作を読む予定。

ああ、、、
でも、とても厳しくいえば、
「コンフィデンシャル」の方がもっと「がーん」となった気がする。

もう1回観てみよう。

帰り道、
ポットサービスのお茶を三杯飲んだら、
日比谷公園を散歩しながら腹痛を起こす。

しょうがないのでホテホテ帰った。
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2006年05月18日

【映画】ポセイドン(試写会)

ものすごくストレートでシンプルな
「パニックムービー」「B級超大作」だった。

監督は兎に角ただただ
「船、沈めちゃおう!」
「暴れろ水! 燃えろ炎! 逃げ惑え!」の人だ。

溢れる涙も、戸惑いもほぼ無く、深読み無用。
人間関係も演技にも意味、無し。
1時間40分、兎に角どきどきハラハラし続ければ良し。

でもそれが駄目か?というと全然そんなことは無くて、
κは凄くその「シンプルさ」に好感を持った。

スピルバーグやキャメロンだったら、
お涙頂戴にして2時間半の「大作」にしちゃうんだろなあ!というところを、
(実際に「タイタニック」はそうだったわけだし)
スリルとスピードとパニックだけで押し通しちゃうところ、
1時間40分ていう、
「どきどきし続ける」には丁度いい時間枠もいいと思った。

大きいスクリーンの前で、
大きな音で、ひやひやしながら観るのが楽しい、
なーんにも考えなくていい、映画。
ジェットコースターに乗りっぱなし。

まあ、「感動の超大作」「大傑作」とはかけ離れてるわけだけれど。
いいじゃあないか。

(ただ、別の監督が撮った「ポセイドン」も、
 観てみたいなとは、思った。)
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2006年05月11日

【映画】ANGELA(試写会)

リュック・ベッソン監督。

主人公が「アメリ」の八百屋のお兄ちゃん役の人
(この人は上手だなあ。)だったり、
黒白だったり、
ふんだんに「昔のフランス映画」を意識した感じがした。

こないだ観たルイ・マル監督の作品を思い出す。

でもベッソン監督なので、
通常のフランス映画に比べ、
とてもわかりやすく、シンプルで、
良くも悪くもストレートで、
良くも悪くも毒が無い作品だったです。

とりあえずκはベッソン監督と女の趣味が近いので、
(ミラ・ジョヴォビッチとか、
 ナタリー・ポートマンとか)
アンジェラの長い長い長い足や、
歩き方を観ているだけでも満足でした。

そして、鏡のシーンは素晴らしかった。

でも、作りが渋いので、
日本での受け方は微妙だろうと感じた。
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2005年10月30日

【映画関連】大好きなのに触れられない

気に入ると割にそればっかし観たがる傾向のあるκ、
ほんとにヴィデオテープが擦りきれるほど繰り返し観たりする。

けれど反対に、
凄く素晴らしくて、
自分の人生変えるほどの大傑作であるにもかかわらず、
いたくていたくて、
もう触れられない映画もある。

「エドワード・シザーハンズ」の、
救いの無いエンディング。

「カッコーの巣の上で」の、
死による救済。

「髪結いの亭主」なんてもう1回観たらしんでしまうような気がする。

人生自体がほぼ悲劇的だっていうのに、
なんだって苦行みたいな映画に触れるのかなあ。

けども、
「メデタシメデタシ」だけじゃない、
そういう痛みも、
やはり必要ではあるのかなと思う。

本当に悲劇的な時には、
人は喜劇を愛するというけれど、
傷にひらいて塩を塗るようなやり方で、
いたみをいたみによって救うこともあるだろう。
そうでしか救われないいたみもあるだろう。

ここちいい「癒し」で、
全てが癒されるわけじゃないという、
当たり前みたいなことに今更気づくのだ。

触れたくないことに再度触れることでしか、
救いが得られないと云うのなら、

うしろむきな勇気をもって、
「カッコー」のテープをデッキに入れてみようかしらなんて思う今夜であることよ。
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